uporeke's diary

苔を見ています http://www.uporeke.com/book/

渋谷の駅近くに、なぜか大漁旗が出ている。この店の冷蔵庫は無限に魚を供給できるのではないか……、そんな四次元冷蔵庫の存在すら疑うような大量の魚たちをわたしたちは目にした。

まずは甘エビと関サバ。甘エビといいながら、近所のスーパーではブラックタイガーなどと言われて売っているエビよりもでかい。しかし食べてみると確かに甘エビの味と食感なわけで、つまりこれは大甘エビである。一方の関サバはサバの半身まるごと、くらいの量。別に〆てあるわけではなく、皮をあぶって出してありいくらでも食べられるように思われたが、同行の士が悲壮な覚悟でがつがつ食しておられたため、案外スムーズにたいらげた。

次は真打ちヒラメの活き造り。ヒラメはちょくちょく「水よこせ」というように鰓やら口を動かしており、苦手な人は不気味と思うかも。一切れが普通の店で出てくる倍以上の厚みでこりこりとうまい。縁側もまとめてどどっと乗せてあり、飽きたら出汁につけるとか茶漬けに乗せるとかできればもっと楽しく食べられそうです。

焼き魚はかます、鰈、いさき。ちょっと塩がきつい部分もあるけれど、不自然なくらいにいきが良く、うまい。〆は鯛のスープに豆腐が入ったもので、みんな久しぶりの植物性タンパク質に癒されて帰ってきました。聞きしに勝る大雑把な名店で、ちっとも渋谷ぽくないところがいい。これは再見せねば。