プログレ熱
- アーティスト: キング・クリムゾン
- 出版社/メーカー: WHDエンタテインメント
- 発売日: 2008/03/26
- メディア: CD
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前からそこそこプログレは聴いていたのだが、いわゆるメジャーどころをきっちり押さえるのではなく、良さそうなところをちょこちょこかいつまんでいただけだった。だから、Yesもベストの4枚組は聴いたことがあっても「こわれもの」自体は聴いたことがないとか、King Crimsonも「21世紀の精神異常者」は持ってても「太陽と戦慄」は全然知らないなんて状態だった。しかし、ちょっとしたきっかけでそれぞれのバンドのアルバム数枚を聴いてみると、1枚だけ聴いていただけでは分からないかっこよさが見えてきたりする。
音質の点でも、MP3じゃなくてApple Losslessにしてるのも大きい。イヤホンをSonyのMDR-EX90SLからER-4Pに変えた。音質が良くなってそれぞれの楽器が明瞭に聞き取れるようになったことはもちろん、遮音がしっかりしていて音楽に集中できるのが一番の理由だと思う。普通のイヤホンだと外部のノイズが聞こえてくるけれども、それをしっかり遮って音楽だけにするというのは今までにない経験。これがとても集中力を高めてくれる。これは音楽に限らず、英語のPodcastを聴くときにも有効。わたしは集中力よりも場を読む技術を身につけてきたので、広範囲の音を拾ってしまいがちで集中することが苦手なのだが、新しいイヤホンはそこをうまく補ってくれるので、英語を聞くことが苦にならない(ただし理解できるかどうかは別の話)。
さて、プログレだが、今まではHatfield & The NorthとかPopol VuhやOsannnaなどが好き、と節操ない感じだった。学生の時にビバップ時代のJazzを聴きあさっていた頃があるので、敢えてジャンル分けするとJazz寄りの音が好き、ということになるのかもしれない。今でもPink FloydよりはKing Crimsonに惹かれる(ただし「Red」まで。元メタル小僧だが「Thrak」あたりのヌーヴォ・メタルはさっぱりわや)。とりあえず今後はカンタベリー系を少し追いかけてみる予定。偶然安く手に入ったGilgameshとSoft Heapのカップリング(ただし1曲抜け)が望外の小粋さで心をくいっとつままれた。さわやかでやわらかな音色とメロディは肩の力が抜けて気持ちいい。適度に音の間が空いているのがいいのかも。こういう音楽ってありそうでなかなかない。最近はぎゅうぎゅうに音を詰め込む曲が流行っているみたいなので、どうしても昔のバンドに心が惹かれてしまう。
去年も同じ頃にプチテクノ熱が上がったのだが、いかんせん若い頃の知識の積み重ねがないので長続きしなかった。今度はどれだけ続くか。趣味でも勉強でも一つのことを積み重ねて長続きさせるとおもしろさが増すと、30歳を越えて知ったのは遅すぎるような、何事にも遅すぎると言うことはないとも言えるような微妙なこころもちです。