uporeke's diary

苔を見ています http://www.uporeke.com/book/

ユリイカ

今月は世界文学特集ということで、普段流行に合わせるなんて自分を切り売りするようなものだ、と軽蔑していたわたしが毎日新刊書店を巡って探してしまうほど、欲しかった1冊。予想に違わぬおもしろさ。情報が難なく入手できる21世紀でも、本を読むボルテージは変わらない!と気合いの入る巻頭座談会がおもしろい。ちょっといばりくさってる気に入らないおっさんが、わたしが読んで気に入っているリャマサーレス、バルガス・リョサ、そして新刊はあまり買う意味ないと信じているコルタサルをとりあげていて、なんだか複雑な気持ち。対話にたくさんの()で注意書きをしのばせるようなおっさんと同じ趣味なのだわたしは、と思った。ちょっとさみしくなった。わたしもまたおっさんなのだと。少女漫画を読んで泣いてもおっさん。ああ、おっさんよ、美しくないおっさんよ。